- 「議会はシンゾンの提案を検討し拒否した。奴と部下は、ありとあらゆる慎重な作戦に直面し、元いたあの黒い岩に戻されることになるだろう。」
- ロミュラン政務長官 ハイレン
レムス(Remus、リーマス)とは、ロミュラン星系の四つの惑星の第三惑星である。また、この星に生存するリーマンの母星でもある。
天文データ
位置
名称
- レムス[1]
衛星
- なし
詳細情報
歴史
千年以上前にヴァルカン抗議者の集団がロミュラスに到着するとレムスは徐々に植民地化され、豊富なダイリチウムの搾取が始まった。リーマンは下等の身分とされ、ダイリチウム坑の労働者として働かされた。レムスの昼半球は暑過ぎるため、リーマンは夜半球での過酷な環境で生活している。彼らの風貌と感覚は、昼のない世界に適応した結果である。
政治
レムスとロミュラスは、アルファおよびベータ宇宙域の一大勢力であるロミュラン帝国の主要惑星でもある。しかし2379年にシンゾンが反乱を起こすまでレムスは帝国の政治から排除されていた。地球人のクローンである彼はレムスでの奴隷から軍人を経て、クーデターによってロミュラン帝国の政務長官に就任した。しかしながら、地球を滅ぼしてロミュラン政府を征服するというシンゾンの計画は、宇宙艦隊のジャン=リュック・ピカード大佐によって阻止された。
地理
レムスは自転と公転の周期が一致しているため、片側半球は恒星に、もう一方の半球は反対側を常に向いている。植民地化されているのは夜側の半球である。
レムスとロミュラスは主星の周りを互いに近い軌道で公転している「双子」である。太陽系と比較するに、金星がしばしば地球の「双子」と呼ばれるのは大きさが似ているからである。ロミュラスは地球に似ており、適度な自転により好ましい環境を実現している。一方でレムスは金星に似ており、少し小さく、また遅い自転のせいで厳しい環境になっている。金星は完全に居住不可能である点が大きな違いだが、それに加えて、金星は地球より内側を公転しているのに対してレムスはロミュラスよりも外側を公転している。(スタートレック:ネメシス)
付録
背景
- ローマ神話において、ロムルスとレムスはローマ市を創設した双子の兄弟である。ロムルスはレムスを殺して最初の王となった。惑星ロミュラスとレムスの関係はこのことを反映している。
- レムスは『TNG: 恐るべき陰謀』の大きな星図にもロミュラスと並んで「ROMULUS/REMUS」と表示されていた。
- 『TOS: 宇宙基地SOS』に登場した星図にはロミュラスの隣に「ROMII」という天体か何かが表示されていた。これはレムスのことかも知れないが、『Star Trek: Star Charts』では別の恒星として扱っている。
- レムスのように、常に片側半球を恒星に向けて公転する惑星は実在する。[1]
注釈
- ↑ 一部ではリーマスやレミュスという記述もあるが、『スタートレック:ネメシス』の日本語翻訳を公式としてレムスと表記する。英語での発音は「リーマス」に近い。初言及された『TOS: 宇宙基地SOS』日本語吹き替え版では「リーマス」とされている。